スーパーの魚シール【生・天然・養殖・解凍・ボイル・生食用・加熱用】の意味

2021年9月3日

魚の切身を買うときに、【養殖】とか【加熱用】とかいろいろな表記があってどういう意味がわからないことも多いと思います。

今回はラベルシールに書かれている表記の意味を全てわかりやすく解説していきます。

ラベルの意味

まずラベルの表記にはいくつかの組み合わせがあります。

1.その商品を生のまま食べてもよいのか、火を通さなくてはだめなのかを明記している場合

生食(なましょく)用・刺身用 or 加熱用

全ての商品に生食用(または刺身用)か加熱用の表記がされているわけではありません。ではどういう場合に明記されるかというと、

①そのまま生で食べられる事を強調したい場合に生食用(刺身用)の表記をします。

たとえば海老や牡蠣、タコなどによく書かれています。加熱することが当たり前とされている食材に加熱しなくても大丈夫ですと伝える意図があります。

②生では食べないでもらいたい場合に加熱用の表記をします。

これは先ほどと逆のケースで、イワシの開きなどそのまま皮を引いてしまえば生で食べられるのではないかと思われてしまうので、これは刺身では食べられませんので加熱してくださいという意図です。

加熱しなければダメな理由は、生食の製造工程で調理していないからです。生食ができる場合は加熱する食材と別のまな板で調理をしますから衛生管理がされています。そのような工程がなされていない場合は衛生的に危険だということで加熱用にしています。

また稀にですが、鮮度がとても悪い場合も加熱用として販売することもあります。

生食用と加熱用のどちらも併売されている商品で有名なのは牡蠣です。牡蠣は必ず生食用か加熱用が明記されています。

全ての商品に言えることですが、生食用(刺身用)の商品を加熱して食べる分にはなにも問題ありませんが、加熱用の商品を生食で食べるのはやめてくださいね。

2.その商品が天然ものなのか養殖ものなのかの区別をするため

天然 or 養殖

ただしこの場合ルールが1つありまして、養殖物は絶対に表記しなければなりません。ですから養殖の場合は【養殖】と必ず書いてあります。逆に天然ものは【養殖】と明記されていないものが全て天然ものになるので、【天然】と表記されることはあまりありません。

お店によってはブリのように天然ものと養殖ものがどちらも販売されていることが多い魚はお客様がわかりやすいように【天然ぶり】と表記していることもあります。

3.その商品が茹でてあるのかを明記

ボイル(蒸し) or 生

こちらもルールがありまして、茹でている商品は絶対に【ボイル(蒸し)】と表記しなくてはなりません。ですから茹でているものは必ず【ボイル(蒸し)~】と書いてあります。

例えば蒸しタコ、ボイルほたて、ボイルズワイガニといった感じで使われています。こちらも生の表記は必要ありませんが、お店によってはわかりやすく、生ホタテや生ズワイガニと表記しているところもあります。

4.その商品が解凍物なのかを明記

生 or 解凍

冷凍なのであれば冷凍の表記は必要ありませんが、商品によっては今まで冷凍されていたものを解凍しているものも多いので、そのような商品には【解凍】と明記しなければなりません

※ただし上記3のようにボイルされている商品の場合に限り、解凍と明記しなくてもよいルールになっています。

こちらも生の表記は必要ありませんが、お店によってはわかりやすく、生メカジキや生マグロと表記しているところもあります。

少し整理すると3の「ボイルか生」の場合と4の「解凍か生」の場合のどちらも【生】が使われることがありますが、】が表記されている場合はボイルでもなく解凍でもないということになります。いずれにしても生で食べてよいという意味ではありません。

ちょっと応用編

加工食品はボイルや解凍を明記しなくてもよいルールもあります。鮮魚売場で目にする加工食品と言えば、塩干コーナーにある商品をさします。

具体的には辛子明太子、しらす干し、干物、漬け魚、塩鮭などが該当します。